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新規出願時から始まるSSIP式コスト削減方法

 特許の権利化コストを検討する場合、出願時の初期費用だけでなく、特許査定を得るまでに必要なトータルコストで考える必要があります。通常、一発特許は比較的稀で、特許査定に至るまでには、何度か拒絶理由通知を受けるケースが多いのが現状です。トータルコストを削減するためには、必要な権利範囲を確保しつつ、拒絶理由の通知回数を少なく抑えることがポイントになります。
 SSIPでは、このような要求に対して、基本的に以下の考えに基づいてクレームを作成しています(細かいテクニックは多々ありますが、その根底にある考えと思ってください)。

(1)メインクレームは先行文献に対する課題を解決する必要十分な構成要件のみで構築する。

(2)従属クレームは、進歩性に貢献し得る内容を厳選する(逆に進歩性に貢献しない内容は実施例レベルの記載に留めて出願コストを削減する)。

 いずれもシンプルなものですが、これを徹底するためには発明の内容を技術的に深く理解する必要があります。このように新規出願時からクレーム内容を吟味しておくことで、初回拒絶理由の通知時に、発明の内容について十分な審査結果が得られますので、特許査定までの費用・期間が大きく削減できます。

※ちなみに、「国内中間処理にみるSSIP式コスト削減方法」は、こちらから↓
http://jpatwatanabe.blog.fc2.com/blog-entry-114.html

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プロフィール

渡邊裕樹

Author:渡邊裕樹
弁理士の渡邊裕樹です。特許・商標を中心に、国内外の知的財産業務に従事しています。権利化・調査・鑑定・審判・係争など、幅広く取り扱っています。

☆経歴☆
・山形県出身
・東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻修了(理学修士)
・計測機器エンジニアを経て、2007年に弁理士試験合格(弁理士登録番号:15913)。その後、大手特許事務所を経て、権利化業務を中心に知的財産業務に従事中。

☆使用言語☆
日本語、英語、中国語

☆所属団体☆
・日本弁理士会(JPAA)
・アジア弁理士協会(APAA)

☆その他☆
・日本弁理士会関東支部 常設知的財産相談室 相談員
・知財総合支援窓口 派遣専門家
・東京都知的財産総合センター 登録相談員
・日本弁理士会 知財キャラバン事業 支援員
・ジュニア野菜ソムリエ

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