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広報誌掲載のお知らせ

すでに御覧頂いている方もいると思いますが、新たに創刊した知財広報誌「パテナビ」さんに私の記事を掲載させていただいています。
創刊号には簡潔な内容ではありますが、私のインタビュー記事が掲載されていますので参照ください。

このパテナビさんには、今月号から新たに連載コラムを担当させていただいています。今月号も発送が始まっているようですので、もしお手元に届いた方は一読いただけますと幸いです。

その他、今年は論文投稿などを含め、事務所だけでなく弁理士個人としても活動の幅を広げていく予定です。
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中韓公報の翻訳検索システム

明けましておめでとうございます。年末年始は所用もあったので、ずっと台湾で過ごしており、昨夜帰国いたしました。生活パターンを戻すのに一苦労しそうですが、今年も日進月歩で活動していきたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

特許庁で中韓文献の翻訳・検索システム(http://www.ckgs.jpo.go.jp/)が運用開始となりました。中韓文献を日本語訳ベースでIPC・キーワード検索できるので、なかなか実用性に優れているようです。しかも無料!

私も昨年から中国語を勉強し始めてHSK3級まで取得しましたが、特許文献は特殊表現が多いのでまだ難しいのが正直なところですが、こういった便利なシステムをうまく併用しながら実務に行かしていこうと思います。

少し雑談になりますが、先日まで滞在していた台湾でも中国語(北京語)が使われているので、早速HSKで勉強した成果を実感することができました。でも中国語は発音がとてもむずかしいので、頭ではわかっていても思うように話せないケースも多々ありました。特許実務で中国語を勉強していても、どうしても読み書き中心になってしまうので、これからは現地代理人が弊所に来たときのためにも少し雑談できる程度の会話スキルも準備しておきたいと思います。

台湾は温暖で快適な気候なだけでなく、とても親日的で多くの友人を作ることができました。機会があれば、ぜひまた行きたいと思います。

国内中間処理にみるSSIP式コスト削減方法

 特許査定までのトータルコストは、拒絶理由への対応の仕方によって大きく影響されます。対応の仕方がよくないと拒絶理由の通知回数が多くなり、その結果、拒絶査定になる確率が高くなってしまいます。
 権利範囲を不必要に狭めることなく、少ない拒絶理由の通知回数で特許査定に至るように、以下のポイントを基本的考えとして

(1)拒絶理由の妥当性を慎重に検討する。明らかに妥当でない場合には、補正を行わず意見書のみでの反論も検討する(ちなみに、補正なしの反論は覆る可能性が高くないのも現実ですので、この場合、面接審査も積極的に提案する)。

(2)メインクレームについては必要十分な補正のみを行い、過度な限定補正を行わない

(3)メインクレームの補正に終始せず、権利化のポイントになる箇所については、従属クレームの補正、新クレームの追加も積極的に検討する。これにより、仮に再度拒絶理由が通知されることになっても、次の対策を効率的にたてることができます。
※外国出願の場合には、各国制度によって対応が変わります。

 このように中間処理においても、権利範囲を確保しつつ、拒絶理由の通知回数を抑えることでトータルコスト削減を実現しています。この方法がうまく機能している証拠として、SSIPの拒絶理由通知の克服率は非常に高い水準を維持しています。


※ちなみに、「新規出願から始まるSSIP式コスト削減方法」は、こちらからどうぞ↓
http://jpatwatanabe.blog.fc2.com/blog-entry-113.html

新規出願時から始まるSSIP式コスト削減方法

 特許の権利化コストを検討する場合、出願時の初期費用だけでなく、特許査定を得るまでに必要なトータルコストで考える必要があります。通常、一発特許は比較的稀で、特許査定に至るまでには、何度か拒絶理由通知を受けるケースが多いのが現状です。トータルコストを削減するためには、必要な権利範囲を確保しつつ、拒絶理由の通知回数を少なく抑えることがポイントになります。
 SSIPでは、このような要求に対して、基本的に以下の考えに基づいてクレームを作成しています(細かいテクニックは多々ありますが、その根底にある考えと思ってください)。

(1)メインクレームは先行文献に対する課題を解決する必要十分な構成要件のみで構築する。

(2)従属クレームは、進歩性に貢献し得る内容を厳選する(逆に進歩性に貢献しない内容は実施例レベルの記載に留めて出願コストを削減する)。

 いずれもシンプルなものですが、これを徹底するためには発明の内容を技術的に深く理解する必要があります。このように新規出願時からクレーム内容を吟味しておくことで、初回拒絶理由の通知時に、発明の内容について十分な審査結果が得られますので、特許査定までの費用・期間が大きく削減できます。

※ちなみに、「国内中間処理にみるSSIP式コスト削減方法」は、こちらから↓
http://jpatwatanabe.blog.fc2.com/blog-entry-114.html

資格取得のお知らせ

本業が多忙のため更新が遅れ気味ですが、その間に、以前受験した資格試験の結果通知を受け取りました。

1.HSK3級 合格
今年はじめから中国語を勉強し始めましたが、ようやく中級レベルに入ることができました。引き続き、4級取得を目指したいと思います。

2.ジュニア野菜ソムリエ 合格
実家の家業(農業)との兼ね合いで、取得しました。食品に関する栄養や品質に関する知識が問われますので、知財分野でも活用できる機会を模索するのも面白いかもしれません。上級の「野菜ソムリエ」は資格取得後も更新が必要になってしまいますので、取得は目指しませんが、これで少し変わった弁理士になれたと思います(笑)
プロフィール

渡邊裕樹

Author:渡邊裕樹
弁理士の渡邊裕樹です。特許・商標を中心に、国内外の知的財産業務に従事しています。権利化・調査・鑑定・審判・係争など、幅広く取り扱っています。

☆経歴☆
・山形県出身
・東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻修了(理学修士)
・計測機器エンジニアを経て、2007年に弁理士試験合格(弁理士登録番号:15913)。その後、大手特許事務所を経て、権利化業務を中心に知的財産業務に従事中。

☆使用言語☆
日本語、英語、中国語

☆所属団体☆
・日本弁理士会(JPAA)
・アジア弁理士協会(APAA)

☆その他☆
・日本弁理士会関東支部 常設知的財産相談室 相談員
・知財総合支援窓口 派遣専門家
・東京都知的財産総合センター 登録相談員
・日本弁理士会 知財キャラバン事業 支援員
・ジュニア野菜ソムリエ

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